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唯とリト 第1話 後編

家に帰ると唯はすぐにベッドに横になった
唇に残るリトの感触に指を這わせる
唯にとってリトのしたいことは痛いほどわかっていた。わかっているからこそ拒絶も大きくなる
「だってそんなこと…できるわけが……」
だけどそれと同時にリトを求めている自分もいることに唯はとまどってもいた
最初はぎこちなかったキスも今は多少の照れと抵抗だけでできる
なによりリトのキスを待っている望んでいる自分がいること
「結城くん……」
最近はリトを思うだけで体が勝手に熱くなる
今だってじんじんと熱くなっていく下腹部
「私結城くんを求めてるの?……ダメよそんなこと!…そんなハレンチなこと…」
体の素直な反応を頭で拒絶すると唯は汗ばむ手をギュッと握り締めた

翌日の学校
今日も相変わらずなクラスの面々が帰った後、二人は授業に使った道具を直すため体育倉庫を整理していた
「なんでここはいつもこんなに散らかってんだよ!」
ぶつぶつ文句を言うリトだったが唯以上に汗と埃にまみれながらも動いていた
唯はそんなリトのやさしさが誰よりも好きだった。自然と顔もほころんでくる
「よし!終わったー!!」
最後の道具を片付けるとさすがに疲れてのか二人はマットの上に座り休憩する
少し砂埃のついた体操服を気にする唯に、リトは手で砂を払い落としていく
なにげないリトのやさしさが胸に響く
唯はそんなリトを見つめると昨日から思い悩んでいた事を打ち明けようと口を開く
「あの結城……」
「あっ!リトこんなとこにいたんだ」
唯の言葉を割いていつもの声が体育倉庫にこだます
入り口に制服に着替えたララが立っていた
「ララ?なんかあったのか?」
「やっと見つけたー!こんな所にかくれちゃってもーっ!!」
ララはリトのところまで駆け寄るといつもと同じ調子で腕に抱きつく
その様子に唯の表情が変わる
「へへへ、実は美柑から買い物頼まれてるの。だからリトもいっしょに行こ!」
「お、おいちょっと待て!誰も行くだなんて言ってねえだろ?痛いっひっぱるなよ!」
リトの腕を取るとそのまま連れて行こうとするララに唯が立ち上がる
「あなたちょっと待ちなさい!」
「なーんだ唯か~、いたんだ」
「なんだとは何よ!気やすく呼ばないでっ!!だいたい結城くんは今私を手伝ってくれているの!あなたの用事はそれからでもいいでしょ?」
「え~でも唯の用事ってもう終わってるんでしょ?」
ララの返しに言葉をつまらせる唯。確かに作業は終わって休憩していたのだが……
「…だ、だからといって勝手に結城くんを連れて行かないで!」
「そんなこと言っても私もリトに用事があるし……ん~というか唯、今日はなんだかリトを離したがらないね?」
その言葉に唯の体がビクッと震える
「どうしたの唯?」
「べっ、別にそんなことは…それに私は結城くんのか、彼女なわけだし…だ、だいたいあなたに私たちのことは関係ないでしょっ!!?」
唯の声の大きさに驚いたララは大きな目をさらに大きくさせる
「……そうだよね。リトと唯は付き合ってるんだしごめんね!私二人の邪魔しちゃった」
ララは申し訳なさそうな顔をするとそのまま倉庫から出て行った
「お、おいララ?唯おまえなんであんな大声で言うんだよ?ララびっくりしてたじゃねえか」
唯は顔を俯かせてなにも答えない
「とにかくオレララを追っかけてくるからおまえちゃんと謝れよ?」
「…嫌……」
「へ?」
「行かないで結城くん…」
いつもの唯とは違う甘えた猫の様なくすぐったい様な声にリトは反応できない
「私のそばにいて……お願い…」
「あ、ああ…」
唯の声に力が抜けていくような気のない返事をするとリトは唯の隣に座る
(どうしたんだ唯のヤツ…)
唯の横顔を覗き込むリトの目にいつもと様子が違う唯が映る
俯いているため少し影になっているが、少し潤んだ黒い瞳に白い頬を赤くさせて、なにか考え事をしている唯はすごく色っぽくて、リトの心臓をドキリとさせる
「な、なあどうしたんだよ?」
唯はゆっくり顔を上げると恥ずかしいのかあさっての方向を見つめる
「……嫌なの」
「え?」
「…嫌なの!結城くんが私以外の人と一緒にいるの∕∕∕∕」
きょとんとしているリトを見つめる唯の顔がみるみる真っ赤に染まっていく
「…えっと…∕∕∕∕」
(そうじゃなくてなんとか言いなさいよ!∕∕∕∕)
リトの言葉を待っている間も唯の心臓は破裂しそうなほどドキドキしていた
自分の言った言葉が何度も頭の中で反芻される
(…私なに言ってるのよ……∕∕∕)
自分自身でも驚いていた。リトと出会ってからの変化、初めて抱く異性への感情
唯は恐る恐るリトを見る。唯の体は緊張と恥ずかしさのため少し震えていた
そんな唯の震える手をリトはギュッと握り締める
「別に唯から離れるわけじゃねえから…その心配すんなよ∕∕∕」
「え…ええ…∕∕∕」
「……」
「……」
沈黙が続き慌しかった倉庫内に静けさが満ちていく
二人は手を握り合ったまま言葉を探す
「「あ、あのさ(ね)」」
ハモッてしまった声にまた黙ってしまう
「な、なんだよ?」
「結城くんこそ…」
「…そういえばお前さっきオレに何か言おうとしてなかったか?」
その言葉に唯の心臓の音がドクンと大きくなる
「べ、別になにも…∕∕∕」
俯き顔を赤らめる唯の横顔をリトはじっと見つめる
普段の毅然とした強気な唯も好きだが今みたいなしおらしい唯も……
(か、カワイイ…)
唯にデレデレになる顔を引き締めるとリトは意を決したのか唯の肩に手を回す
「なあ唯?」
「なによ?…あっ!またご褒美?ダメよあんなこと何回…」
「そうじゃねえよ!そうじゃなくて」
近づくリトの体が唯に密着していく。自分を見つめるリトの真剣な顔に唯の胸は高鳴る
「な、なんなの…?∕∕∕∕」
「オレお前がほしいんだ。キスとかじゃなくて唯の全てがほしいんだ」
「えぇ!?」
唯自身も昨日から色々考えていたがまさかリトの口からそれもストレートに言われるとは思ってもいなかった
「ダメ…か?」
「えっと…ダメ…じゃ…」
――――ダメじゃない私だって本当は結城くんともっと…
ボソボソとしか言わない唯の口にリトの唇が近づいていく
「あッ…ちょ…っと」
「なにも言わないってことはOKってことだよな?」
リトは唯の唇に自分のを重ねていく。いつもと同じ触れ合うだけのキス
リトは一度唯から離れると唯の目を見つめながら再び重ねていく
「ん、んッ…」
肩に回した手で唯の体を引き寄せる。唯は抵抗しようとリトを押し返す様に胸元に手を伸ばすが、次第にその手も力を失い逆にリトの体操服をギュッと掴む
「唯…好きだ…」
「うん…∕∕∕∕」
何度も重ねては離れあう唇に次第に二人の息も熱くなっていく
リトは唯を強く抱きしめるとその口に貪る様に唇をあてる
驚いて目を丸くしている唯の口内にすばやく舌を入れると中を舐めまわしていく
(な、なな何なのこれ―――ッ!?)
自分の思い描いていたそれとはずいぶん掛け離れたキスに唯の中で次第に嫌悪感が増していく
「んッ…んん、うん…ちょ、じゅる…ちょっと待っ…」
リトは薄目を開けて唯の表情を覗き込む、その目にはあきらかな不信感があった
「ご、ごめん…」
申し訳なさを顔いっぱいに表しながらリトは声を落としていく
「オレやっぱ…ダメだな…自分のコトしか考えてねえな…」
「……待って!」
唯は肩を落とし倉庫から出て行こうとするリトを呼び止める
「べ、別にあのキスが嫌なだけで…結城くんとするのが嫌ってわけじゃ…」
もごもごと話す唯だったがその手はリトの体操服の袖を引っ張っていた
それは自分でも気づかない、唯自身の心の中を表す無意識の行動
「それじゃあ?」
「う…うん、だけど変なことしないでよ……」
その言葉に自然と顔がほころんでくる。リトは唯の両肩に手を置くとキスをする
何度も味わいたいずっとそうしていたい気持ちをぐっと我慢して、リトはそのまま口を首筋へと這わせる
初めて触れる唯の首筋。白くなめらかな肌へと口を這わす度にリトの息が首にかかる
「んッ…」
小さく震える唯の体。その背中に腕を回しギュッと抱きしめる
やわらかい、女の子特有の体の感触にリトは息を呑む
普段腕や体に抱きついてくるララとは違う感触、もっと特別な何か
リトはさっきから一言もしゃべらない唯の緊張を解してやろうと首を舌で愛撫していく
左右に這わされる舌が唾液の線を薄く描き、リトが軽くキスを繰り返すたびに首筋に赤い印が浮かぶ
「あッ…ん、ん」
唯の髪を撫でる度に流れるシャンプーの香り、体操服に染み込んだ唯自身の匂いと少し掻いている汗の匂い
嫌でも反応してしまう男のモノが唯の太ももに押し付けられる
「ゆ、結城くんッ…ちょっと…」
「えっ?何?」
リトは唯から離れると自分の自己主張しているソレに気づき赤面する
「うわッ!わ、悪い…そんなつもりじゃなくてッ!!これはその…」
必死に弁明をするリトがおもしろいのか唯はクスクスと笑い出す
「笑うなよな…男はいろいろあるんだよ…」
尚も笑い続ける唯にリトはムッと来たのか唯の体を抱き上げると床に敷いてあるマットに寝かせる
びっくりした唯が抗議の声をあげる前にリトはさっきから気になっていたところに手を這わせる
短パンから伸びるスラリとした長い脚に太もも。やわらかい肉の感触が撫でる度に手に伝わる
「ちょっとやめッ…くすぐったい…」
体をくねらせて悶える唯にリトは身を屈めて顔を近づけさせる
「結城くん……?何する気なの…ひゃッ!?」
唯の体がビクンと跳ねる。リトが手で太ももを揉みながらその舌で吸い付いたからだ
「やめッ…あァ、んッ」
ピクンピクンと反応する唯の表情を上目遣いで追いながらリトは舌を滑らせていく

黒いソックスの上から足の指を丁寧に舐め取り、膝に内股と何往復もされる舌に唯の口から喘ぎが聞こえてくる
笑われたお返しなのかリトは少し意地悪な笑みを浮かべると、太ももの付け根へと舌を伸ばす
太ももをつーっと伝う唾が短パンの中へと落ちていく、その感触に唯は寝ていた上体を起こして声を荒げる
「ちょっと!どこ舐めようとしてるのよ!?」
「どこっておまえのあそこ」
「あ、あ、あそこって……あ、あなた何考えてるのよーーッ!?」

それから「汚い」とか「ハレンチな」とか「変態」とか散々言われ続けたリトだったが
なんとか説得を続けること10分。ようやく折れた唯は仕方ないといった感じでまたマットに寝ていた
「へ、変なことしないでよね!絶対よっ!」
「もうわかったから!わかってるから心配すんなよ」
まだ何か言い足りないのか唯は苦い表情をすると小さく溜め息を吐く
好きな人とはいえエッチをすることがこんなにも大変なことなのか
唯の中の世界はだんだんと壊れ始めてきていた
短パンに手をかけるリトを見ていると思う
(私これから結城くんに自分のあそこ……見られるのね…)
初めて誰かに見せる自分の大切なところ、自分以外知らない大事な部分
(大丈夫なの……?私のって変じゃ…ないのかな…)
次第に膨らむ不安が唯を戸惑わせる。短パンを少しずつ脱がしていくリトの手を唯は掴んでしまう
「や、やっぱり…」
「あのな…さっきも言ったろ?心配すんなって、な?」
不安に塗りつぶされている心もリトのその言葉で少し楽になれる
唯は手を離すと横を向いてリトに全てを任せる
スルスルと脱がせれる短パンの下からシンプルなデザインの白のショーツが見えてくる
(へ~唯らしいな)
リトは声に出さず感想をこぼすと少し唯の脚を広げてやる
白の生地にうっすらと染みをつくっているその部分にリトは釘付けになってしまう
本能が体を支配していくが小さく震える唯の体が、ショーツの上から指を這わしたい衝動を必死に押さえ込ませる
「……それじゃあ脱がすな?」
何も言わない唯は顔を真っ赤にしてそっぽを向いたまま
薄い布地はリトの手で簡単に脱がされていく。外気にさらされた下腹部に体がピクンと震える
まだ閉じられたままの唯の秘所はヒダの部分がすでに濡れており中の状態をリトに容易に想像させる
耳まで真っ赤になっている唯は体をゆすって少し身を引いてしまう
ただでさえリトに見られているのに、リトの唾を飲み込む音が唯の羞恥心をさらに煽る
「……っ!!」
恥ずかしさの限界なのか唯は思わず脚を閉じて大事なところを隠そうとする
その脚をリトは両手で押さえ込み、ゆっくりと脚を広げていく
恥ずかしさで体を震えさせる唯に反して、閉じられたままの秘所は脚が広げられると同時に、その口を薄く開けて中身をリトの晒す
ぬらぬらと愛液で光るピンク色の肉壁と花弁がリトに淫靡な光景を見せる
「すっげーこれが唯の…」
「ちょっと!あんまりじろじろ見ないでよ…恥ずかしい∕∕∕」
リトは唯の声も耳に入ってこないのか欲望の赴くままに指を近づけさせる
くちゅっという音と共にリトの指は膣へと入っていく
膣内はリトが思っていた以上にあったかく、また絡みつく様な肉壁の感触に、
指を入れただけで溢れ出す愛液に息を呑む
「す、すげー…」
リトが軽く指を折り曲げると中でいやらしい水音が鳴り、唯の口から息が漏れる
身をくねらせてリトから離れようとする唯に、リトは慌てて声をかける
「ごめんッ!これ痛かったのか?」
唯は首を振って否定するもリトは心配そうに見つめる
「だい、大丈夫…だから、い…いわよ」
震える口でなんとか話す唯にリトは不安を拭えない
それでも唯の体を触りたいという男の悲しい性がリトを突き動かす
初めての経験がリトから余裕と理性を奪い取っていく。そしてそれは唯も同じだった
実は風紀活動の一環として男子からエロ本を何度も取り上げてきた唯は、将来のために
これも勉強と自分に言い聞かせてこっそり読んでいたりしていたのだが……
(何なのこれ!本と全然違うじゃないっ)
リトの指が動く度に体に走る快感の波が唯の頭を掻き乱す
今まで経験したことのない気持ちよさに唯は次第にその身を任せるようになっていく
「んッ、あァ…うぅん」
普段なら考えられない、死んでも口に出さない様な声が自然と出てくる
「いやァ…あァ、んっ…はあ」
口は拒絶の声を出しても体がそれを求めてしまう
自分の秘部から溢れる蜜が卑猥な音を鳴らす度に下腹部に走る快感
――――私、結城くんに……
割れ目を押し広げてリトの二本目の指が入ってくる
――――私、結城くんをもっと……
思考が乱されまともに考えられなくなっていく
体を包む快感と、そして愛しい人のリトの愛撫が唯を一人の女に変えていく
「あッ…んんっ、はァああ…」
短い吐息がいくつもいくつも重なり合わさり喘ぎへとなっていく
そしてそれはリトのモノを刺激させるのは十分で、次第に我慢できなくなったリトは
荒い息を吐きながら割れ目へと口を近づけさせる
リトの指が徐々に激しさを増していく。その度に唯の体にぞくぞくとした感触が下腹部から這い上がってくる
「あッん…ちょっとそん、なに指動かさないでッ、んんッ」
仰け反ってしまう体に言葉がうまく話せない
ぐちゅぐちゅと泡立つほどに掻き回される秘所からは、愛液がマットをびちょびちょに
濡らすほどに溢れ出し倉庫に独特な匂いがたちこめる
「んッあぁ…んっ、うんっ…」
掻き回される度に握り締めた指がマットで滑りその上に爪あとを残していく
(やだッ変になる…頭の中がおかしくなっちゃうッ!)
ギュッと目を閉じ冷静になろうとするが本能がそれを許さない
ビクビクと震える体とリトを求めてしまう自分に唯は負けそうになってしまう
そんな唯を見ているとリトは愛液でべちょべちょになった指を引き抜き
ピクピクと動く秘所へ口を這わせていく
秘所に近づく熱い吐息に、唯は反射的に身を起こしてリトの頭を掴む
「ちょっと何してるの!?そんなところ汚い…」
「汚くなんかねーよ」
リトは頭から手をどかせると愛液でたっぷり濡れた秘部へとキスをする
「あッ…」
唇が触れただけで唯の体がぞわぞわと波打つ
「う、んんッ…あァ」
ヒダを押し広げて熱くざらついたリトの舌が進入してくる
(う、そ…結城、くんの舌が入ってきてる…)
二度目の異物の挿入に唯の中で不安とそしてリトへの期待が膨らんでくる
膣内で動き回る舌に最初こそ気持ち悪さでいっぱいだった感触は、次第に興奮と気持ちよさへと変わっていく
「はァ…うぅ、ん」
ぴちゃぴちゃと舐め回っているリトを唯は盗み見る
(…結城くんすごいエッチな顔してる……)
始めて見るかもしれないリトの牡の顔に、唯の中の女の部分が刺激を受ける
そんな唯の変化に気づいているのかいないのか、リトの口は休むことなく動いていく
「唯の味と匂いがする…」
「な、なに変なコト言ってんッ…あァダメェ」
唯の反応が楽しいのかリトは唯の弱いところを見つけようと必死に舌を這わしていく
そしてそれは唯の感度を上げるには十分すぎるもので―――
「あッ、ふぁァ…う、んんッ」
ビクビクと反応する唯にリトの目が輝く
(へ~唯って奥よりも入り口のほうがいいのか…?じゃあ……)
リトの指がすっと伸びていき赤く充血しているソレに触れる
「ああッ!!」
触れるだけで声を喘がしてしまう唯にリトはますます興奮する
爪で包皮をキレイに剥くと、大きくなっているクリトリスを指の間に挟んで転がしていく
「あ、あッ…やめ、んんッ」
指で摘まれて軽く抓られてリトの執拗な責めに、唯の太ももはガクガクと震えだす
舌で膣内を掻き回され指でクリトリスを弄られる。敏感なところを同時に責められ
唯の額に汗が浮かび口からは涎がこぼれてくる
「あッく…はッあァ、んんッ…」
じゅるじゅると愛液をすする音が倉庫に響きその音が唯の羞恥心を煽る
(私結城くんに体全部見られてる)
見られて、触られて、感じさせられ唯の中でこれまで経験したことのない感情が芽生える
それは嫌悪感?官能的な快感?
自分でもわからないそれは唯自身を昂らせる
―――――結城くん
昨日ベッドの上で感じた疼きにも似た感触が全身を包んでいく
―――――私結城くんがもっと
唯の足が自然とリトの首に回される
唯の腰がリトの舌の動きに合わせて少しずつ動かされる
今ならリトに全てを見せられる。今ならリトのためになんでもできる
―――――だから、だからもっともっと結城が欲しい、結城くんを感じたい
唯はリトの頭を掴み、髪がくしゃくしゃになるまで自分の秘部へと押し付ける
(すごいッ…結城くんの舌が私の中ムチャクチャに犯してるみたい…)
愛しい人の前で股を開き、口からは喘ぎを漏らしリトを求める自分
これまでの日常からはかけ離れた世界が唯を変えていく
リトは舌を引き抜くと愛液と唾液で濡れる顎で唯を見つめる
黒い瞳を潤めて見つめ返す唯の太ももにキスをすると自ら下着と短パンを脱ぎ去り
勃起した肉棒を唯の割れ目にあてる
「…いくぞ?」
無言で頷く唯にリトはズブズブと膣内へと挿入していく
中はリトが思っている以上にきつくてすぐに動けなくなる
唯の膣内は強烈な締め付けでリトを包み込んで離そうとはしない
その締め付けだけでリトはイきそうになる自分を根性で押さえ込む
(こんなところで出すわけには……!!)
歯を食いしばるリトの様子に唯は心配そうな顔を向ける
その顔になんとか笑顔で答えるもそんな余裕はすぐに掻き消える
「唯ッ…ごめんもうちょっと力…抜いてくれねえか?」
「えっ…そんなこと言っても…んッ」
熱く硬いリトのモノを唯は必死で受け入れようとする
リトのためになんとかしたいと思ったが、唯自身自分のことで精一杯だった
そんな唯の様子にリトは唯の腰を掴むと、少しずつ少しずつ中へと入れていく
しばらくすると肉棒の先端が膜にあたる感触に二人の動きが止まる
「結城くん…お願い」
リトは腰をぐいっと引き寄せると一気に処女膜を貫く
「んーーーッ!!」
目をつむって痛みに耐える唯の顔にリトは顔を歪める
「ごめん唯!もうちょっと、もうちょっとだけ我慢してくれ」
唯は痛む下腹部を無視してリトの体を抱き寄せる
目に涙を浮かべる唯の横顔、綺麗な黒髪から香るシャンプーの匂い、そしてなにより唯自身の匂い
すぐにでも吐き出してしまいたい欲望をぐっと我慢すると、リトは唯の負担を減らそうと腰の動きを抑える
「はっあァ、んんっ…あァあっ」
少しずつその声に喘ぎが混じっていき顔から苦痛が消えていく
「ゆ、結城くん…結城、くん…」
リトは唯が愛しくてたまらなかった。その体をその声を心を唯の全てが欲しかった
そうしないと唯を誰かに奪われてしまいそうで、唯を失ってしまいそうで……
ギュッと力強く抱きしめるリトの胸の中で、唯はそんなリトの気持ちにぬくもりに包まれていく
「結城…くん、我慢しなくてもいいわよ…私もう大、丈夫だから」
リトは唯にキスをすると舌を絡ませ唾液を貪っていく
「んんッ、はぁ…んっ」
腰を打ち付ける度に唯の体が小さく震えリトを包む膣内もギュッと締まっていく
「唯オレ…もうっ!ごめん」
「うん…」
リトの腰が激しさを増し唯の中を掻き回していく
「あッ…んんっ、…ああッんん!」
リトは肉棒を引き抜くと唯の白いお腹に白濁した欲望をぶちまける
荒い息を吐きながら唯はお腹から流れ落ちる精液を指で掬い取る
「はぁ、はぁ…はぁすごい白くてネバネバしてる…それに結城くんのまだ…ビュクビュク出てる…」

そしてそれから10数分後――――――
「んんッ、あっあァ」
リトは唯の秘所から流れ出す血と共に愛液を啜っている。口の中に広がる唯の味と鉄錆の匂いに夢中になる
「唯、もうここ平気か?」
唯は震える様に首を縦に振る
まだじんじんと鈍い痛みが残っているがリトに舐められると不思議と痛みが和らいでくる
舐められる快感と痛みの間で唯は必死に体に力を入れる
「ね、ねえ?どうしてこんな格好なの?……すごく恥ずかしいんだけど…」
唯は今マットの上でリトの手によって四つん這いにさせられていた
「えっなんでって……唯のこういう格好が見たいからじゃダメ?」
「……な、何よそれーッ!!」
唯は顔を真っ赤にして立ち上がろうとするがそれをリトは体を抱きしめて阻止する
「ちょ、ちょっとやめてよッ!冗談じゃないわ、こんな犬みたいな格好よくも……」
思い出すだけでも恥ずかしいのか唯の握り締めた手がぷるぷる震える
「なんで?さっきまであんなに素直だったじゃねえか?」
「あ、あの時と今はもう違うのッ!もう終わったことなの∕∕∕」
「オレはまだ終わってねえよッ!!」
リトは唯を再び四つん這いにさせると蜜があふれている秘所へと指を入れる
「やッ、また指なんて入れて…あッ、もう…ダメぇ」
リトは唯の意見を無視するかのように中を掻き混ぜていく。もう膜のない膣内はさっきまでとは違ってリトの指を絡めて離そうとはしない
「本当にもうッ…ダメなんだったらぁ、結城くん聞いてるの?」
「…聞いてるよ。けどおまえのココ、もうオレを離そうとはしてないみたいだぜ」
ぐちゅぐちゅと音が鳴るたびにと蜜が溢れる感触が唯に伝わる
リトの指が動くたび太ももに伝う愛液がマットに染みをつくっていく
「あッ、だからってさっき一度終わって…んんッ」
リトは唯の口を黙らせる様に前後に激しく指を動かす。その数は二本へと増え三本目が割れ目に触れたところで唯はリトを振り返る
すぶすぶと入っていく未体験の感触に唯は背中を仰け反らせて歯を食いしばる
「ああッ…あ、くッ…結、城くん…それキツすぎる…」
「大丈夫だって、すぐに慣れるから」
手が前後に動くだけで膣内は掻き回され、肉壁は指で擦られ唯の下半身は早くもガクガクになってしまう
「ああ、んんッ…やァ、あア」
快感が体を駆け巡り、唯は姿勢を維持できなくなってしまうと上半身をマットに倒れこませる
そしてそれは下腹部をリトに突き出す姿勢。リトの興奮はますます高まる
ふるふると震えるお尻に指を這わすとラインにそって揉んでいく
「あッふァ…や、やめ、こんなの激しすぎるッ」
「…けどそれがいいんだろ?」
耳元で囁かれるリトの言葉に唯はビクッとなる
こんな格好もリトの乱暴さも嫌なのに、嫌なのに…だけど体が……
リトの指が出し入れされる度に、唯の脳裏にさっきリトと繋がっていた時の感触が蘇る
お尻を揉まれる度にまたリトを求めだす自分が現れる
下腹部が疼きだし、甘い言葉が唯の思考を満たしていく
――――また結城くんが欲しい、今だけ今だけ……これが終わればいつもの様に
唯はリトを見つめると潤んだ瞳で懇願する。その口は何かを言いたいのかパクパクと動かしている
「唯どうしたいんだ?」
「…私、私……」
頭ではわかってはいても心のどこかがそれを邪魔しようとする
普段ならここで終わってしまう唯だが、この独特な雰囲気が唯を後押しする
「…私…結城くんと、また……一つになりたい」
リトは唯をまた四つん這いにさせると蜜でぐちゅぐちゅになっている割れ目に再び勃起したモノを入れていく
さっきとは違ってすんなり入るかと思っていたが中はまだまだ狭く、ギュウギュウとリトを締め付ける
リトは唯の腰を使って一気に奥まで挿入すると、荒い息を吐きながら腰を振っていく
パンッパンッと肉がぶつかる音が響き倉庫に厭らしさが満ちていく
「あッ、ん…んん…はァあ」
リトは唯の体に膣内の気持ちよさに夢中になっていた。さっきまでの様なやさしさはなくただ欲望にまかせて腰を動かしていく
(すげー…とろけるぐらい気持ちいい…)
中は相変わらずきつかったが少しずつ膣内はリトの形に合わせてくる。唯の膣はリトを受け入れるためだけのものになっていく
(そうだよ…唯はオレだけの……オレだけの唯なんだ……)
「はあッ、んんッ…ゆ、結城くん…もう少しゆっくり、激しすぎて私ッ」
腰だけじゃなく体全体をガクガクと震わせる唯にリトは深く奥まで突き刺す
「ああッ、やァ…結城くんのがあたって…んッ」
「……唯知ってるか?…おまえって結構モテるんだぞ」
突然のリトの言葉に唯はとっさに反応できない
「隠れファンっていうのかな、みんなおまえを狙ってるんだ」
「そ、そんな…こと知らないし、それに私には…んッ、結城くん…が…」
「ああそうだよな。だからみんなオレを羨ましがってさ…」
リトは唯の背中の体操服を捲り上げ、その白い肌を晒す
「この体欲しいんだってさ…自由にしたいんだよみんな」
汗にまみれる背中に舌を這わしていく
「ひゃッ、ああっ…んっんんッ」
背中で留めているブラのホックを口で器用に外していく
「この脚も、太ももも、腰も髪も胸も顔もみんな…みんな狙ってるんだ」
ブラがマットに落ち露わになった胸へリトの手が吸い込まれていく
手のひらより少し大きめの唯の胸が、手の中で形を変えリトに弄られていく
腰を振る度にぷるぷると振るえるやわらかさが、白いすべすべの張りがリトを夢中にさせていく
すでに大きくなっている乳首を指で摘むとコリコリと動かす仕草に唯はピクンピクンと反応する
「それダメッ…おかしく、頭が変になっちゃ…ああァ、んんッ」
リトは腰の動きを加速させるともっと奥に、もっと捻じ込むように角度を変えていく
「いッ、あァァ…もうやめ、てェおかしくなる…おかしくなっちゃう」
「唯…唯…唯…」
何度も自分の名前を呼ぶリトに唯は愛しさでいっぱいになる
だからこのまま…リトにムチャクチャにされても……
「あッふッ、ああ…ダメェも、もう…私ッ……あ、あああァァッ!!」
唯の体で何かが弾け全身を駆け巡っていく
「はッ、はぁ…んッは…ァァ…」
唯にとって初めての感覚が体の自由を奪っていく。ビクンッビクンッと震える下腹部にそっとキスをするとリトは自分のモノを引き抜く
「はあ…はぁ何なの…これ?すごい……」
「気持ちよかった?」
唯は首を振って笑顔を作る。その笑顔にリトは唯をギュッと抱きしめる
「ゆ、結城くん?ちょっとどうしたの?」
唯はリトの異変を察知し体を引き離すと、目の前のつらそうなリトの顔に困惑してしまう
「…なあ唯……おまえはオレの…だよな?」
唯は目を丸くするとくすっと笑いながらそっとリトの頭を撫でていく。さっき責められていた時のリトの言葉の数々が浮かぶ
――――私だけじゃなくて結城くんもいろいろあるのね……
唯はリトにキスをするとわざとツンっとそっぽを向く
「そんなの当たり前じゃない!それとも何?結城くんは私が信じられないとでも言うわけ?」
「そんなわけねえだろッ!!ただオレは……」
「…だったらそれでいいじゃない!私は結城くんが好きで、結城くんも私が好きなんでしょ?だったらそれでいいじゃない、ね?」
唯の言葉にリトは笑い出す
「ああそうだな…それでいいよな…」
リトは唯にキスをすると再びマットに寝かせた
リトは唯の体操服を全部脱がせる。身に着けている物はソックスだけになるの唯の姿
「……ムチャクチャキレイだ…」
「あ、ありがとう…」
「胸触ってもいい?」
唯は顔を赤らめて何も答えない。リトはそれを肯定と受け取り指を這わせる
「…んッ」
押し返されるやわらかい弾力に硬くなっている先端
(おお~ッ!!)
心の中で歓声の声を上げるとリトは乳房へ触れていく
陶器の様な白いすべすべでもちもちした肌触り、先端の大きくなったピンク色の乳首。
手の中でムニュムニュと形を変える乳房にリトは興奮を隠せないでいた
「唯のおっぱいすげーやわらかくて…気持ちいい!」
「ちょっと…そんなこと言わないのッ!」
けれどリトに触られるだけで体にも唯自身にも熱がこもってくる
指で弾かれ摘まれ大きくなっていく乳首にリトの熱い舌が絡まる
「んッ、はァ…」
唯の体がビクンと震え顔に薄っすらと上気がさしてくる
「すげーおいしい…じゅぱ、んん…ちゅる」
唯は赤ちゃんの様に吸い続けるリトの頭に手を置くと、導く様に胸へと顔を押し当てる
(いっぱい吸われてる…そんなにいいものなの?)
唯の疑問を裏図けるようにリトは執拗に胸を責める。舌で乳首を舐め取りもう片方の胸を手で揉みながら指で乳首を摘んでいく
「んッぁ…はあッ、うん」
唯の喘ぎがリトを加速させる
「やッ…ああっ、ふァっんん…」
リトは下に目を向けるともじもじと太ももを擦り合わせる唯に気づく
「唯……?」
「……お願い結城くん…私もう我慢できない…」
唯からの初めてまともなお願いにリトは夢中になって唯に覆いかぶさる
「ちょっと待って!落ち着いてよ」
唯の抗議にもリトは膣内へと挿入させていく
「あっくッ…もう、もっとちゃんとしてよッ」
「悪い…」
リトはすまなさそうに笑うと腰を打ち付けていく
「あッふっ、あァ…んん」
じゅぶじゅぶと結合部から音が鳴り白濁した愛液がマットを汚す
「はッん、んん…すご、い…」
リトの力強いピストンが唯の膣内を乱暴に掻き乱していく
口から涎を垂らしながらじっと自分を見つめる唯にリトの背中はぞくぞくする
「…おまえすげーエロクなってないか?」
リトの質問にも唯は答えられない。今はたださっきの快感をリトがもっと欲しいという欲望だけ
唯は脚をリトの腰に絡め、首に回していた腕に力を入れるとリトを抱き寄せる
「ちょ、ちょっと待てってッ!これじゃあオレおまえの中に…」
「いいわよ…私の中に結城くんの全部ちょうだい」
リトの喉がゴクリと鳴る
「ホントにいいのか?」
唯は頷くと背中に回した手でリトにギュッとしがみつく
一つに重なった二人は互いの腰を合わせるように動かすと絶頂へと誘う
「あッふぁ…んっ、あんッ…」
「唯オレ…もう出そうッ」
「うん…いいわよ、私も…私ももう…んッんん…」
リトは唯の唇に貪るようなキスをすると膣内に欲望を吐き出した
自分の中に吐き出される大量のモノに、手でお腹を擦ってその感触を味わう
自分とリトが本当の意味で一つに繋がった様なそんな感覚
それに酔いしれる様に唯はゆっくりと目を閉じていく
――――そして唯はまたいつもの日常へと戻ていった

制服に着替えながら唯は浮かない顔をしていた。さっきした行為が目に浮かぶ
――――私…あんなこと…
あの時は確かにリトが好きで好きでたまらなくて、離したくなくて感情的なまでにリトを求めた。だからその反動で冷静になればなるほど胸に広がるある感情
ドアの前ではきっとリトが待っている。扉の先を見つめる唯の目に戸惑いが宿る
「私…どんな顔して結城くんに会えばいいのよ…」
答えの出ないつぶやきに唯は静かに歩き出す

「遅くなってごめんなさい」
「あっ…ああ」
唯の浮かない顔にリトはとまどってしまう
「どうしたんだよ唯?」
「別に…」
「オレなにかしたか?その…さっきのコトとかさ」
その言葉に唯はビクッとなる
「やっぱり……」
「あっち、違うのそうじゃないの!」
「どう違うって言うんだよ!?」
リトの問いかけにも唯は答えられない。二人は廊下で立ちすくんだまま時間だけが過ぎていく
「あのね…」
やっと口を開いた唯だがその様子はいつもとはかけ離れており、それがひどく唯を小さく見せる
「あのね私学校であんなことしたじゃない…」
唯は震える自分の体をギュッと抱きしめる
「普段は規則とか風紀違反だとか言ってるくせに…私…私…」
「……それでおまえはそのコト後悔してるのかよ?」
リトの言葉に反射的に俯いていた顔を上げる
「後悔なんてしてない!するはずない!だけど…私…」
「……」
「自分でどうしていのかわからないの!結城くんともっと色んなコトしたいっ!デートにもいっぱい行って、手を繋いで街も歩きたい!したいことたくさん…たくさんあるの
……だけど……」
言葉を詰まらせる唯の姿に、リトの脳裏にいつもの委員活動をしている唯が映る
「私……苦しくて…どうしていいのかわからなくて……」
俯く唯の目から涙がぽろぽろと廊下に落ちていく
リトは唯に歩み寄ると笑いながら頭に手を置き撫でていく
「えっ!?ちょ、ちょっと結城くん?私真面目に…」
「おまえちょっと考えすぎだぞ…そりゃあ唯がいつも言ってるコトはすげー正しいと思うぜ!けどな唯、おまえもうちょっと自分の気持ちとかに素直になれよ」
「えっ…?」
「おまえが規則をちょっと破るぐらいなんだよ!オレいつもどれだけおまえが風紀活動がんばってるのか知ってるんだぜ。オレの知らない時見てない時とか。
だから……ちょっとぐらい自分に甘くなってもいいんじゃねえかなその…オレの前ぐらいはではさ∕∕∕」
リトのやさしさが胸に広がっていき、唯は止まらない涙をハンカチで拭っていく
「…あ、ありがとう…………あの…ね、今日結城くんに求められた時私本当は…すごく……うれしかったの…」
少しずつ言葉を口にする唯にリトはじっと耳を傾ける
「私あの時、ただあなたが結城くんが欲しくて欲しくて……」
唯は俯いていた顔をあげてリトの目を覗き込む
「私…いや…らしくない?」
「えっ?どこが?」
「結城くんあんな私に幻滅してない?」
「おまえなー…」
溜め息を吐くリトに唯は少し怒った感じで声を出す
「結城くんっ!!私真面目に聞いてるのッ!!!」
「…今日の唯も、いつもの規則を守ってる唯もおまえはおまえだろ?心配しなくてもオレの好きな古手川唯は世界に一人しかいねえよ」

リトの言葉一つ一つがゆっくりと胸にしみ込んでくる
「結城くん私……あなたに初めてお説教されたわね」
「はぁ?なんだよそれ?どういう意味だよ?」
「なんでもないありがとう結城くん」
そこにはいつもと同じ、いつも以上の笑顔を向ける唯がいた
その笑顔にリトの目は釘付けになってしまう
「なに?」
「いや……別に∕∕∕」
デレデレになっているリトを半眼で睨むと、唯はリトの首筋へ手を伸ばす
「ゆ、唯!?」
近づく唯の口から甘い吐息が鼻にかかる
「お、おま…ちょっと待てっ!いくらなんでもこんなとこでっ!?」
リトの喉がゴクリと鳴る。その喉元へと唯は指を這わせる
リトは唯のキスに備えるように目をギュッと閉じてその時を待つ
シュル――シュッ――シュルル――
喉元から聞こえるおかしな音と感触にリトは薄目を開ける
「……えっ?」
「え?じゃないわよ。もう、ネクタイが歪んでるわよ!しっかりしなさいっ」
見当外れの勘違いにリトの顔は真っ赤に染まる
「……何考えてたのよ?」
「えっいや…えっと……」
しどろもどろになるリトへ唯は聞こえるように溜め息を吐くと、その顔をリトに近づけ唇に軽くキスをする
「え!!?ゆ、唯!?」
突然のそれも唯からのキスにリトはパニックになってしまう
「…これはさっきの…お礼よ∕∕∕」
顔を背ける唯はそのままくるりとリトに背を向け歩き出す
「さ、帰るわよ結城くん」
まだパニックなのかその場から動こうとしないリトを置いて唯はどんどん進んでいく
廊下の曲がり角で一度リトに振り向いた唯はリトに声をかける
「コラ!早くしないと下校時間が過ぎるじゃない!!」
ようやく我に返ったリトにクスクス笑いかけると唯は心の中だけで呟く
(私結城くんを好きになって…あなたからこんなにも好かれて本当によかった…)

夕暮れの校庭を二人は手を繋いで歩いていく
そしてこの日が二人にとっての本当の始まりになる

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